路地

中学・高校のときに所属していたチェス部の顧問・加藤先生からのお声がけがあり、チェス部創設学年のメンバーが集まって、銀座一丁目の「一乗寺」で会食。先生は64歳。近代ロシア社会思想史が専攻で、今は愛知県立大学に奉職しておられますが、週に一度上京して早稲田でも教えておられるのだそう。

何やらあやしげな狭い路地の途中にある「一乗寺」は、いまどきこの場所に珍しい木造三階建て。おそろしく急な階段を登って三階に上がると、そこに加藤先生がおられました。何年振り?10年以上ぶりかもしれませんが、相変わらずエネルギッシュでおられました。

同期の仲間も集まって、料理に舌鼓を打ちながら、懐かしい思い出話や近況話などに花を咲かせました。話せば話すほど、あの学校は生徒も先生も自由というか個性的というか、ヘンな学校だったという結論に集約されてしまうのですが、そんな母校が好きだという一点は、我々の間に共通していました。

このお店は、もとは普通の民家(といっても一階は雀荘だったそうですが)で、今日のメンバーのひとりであるヤマオカのお祖父さんとお祖母さんが住んでおられたそう。ヤマオカも、父上の仕事が傾いた小学生の頃に一家揃って築地からここへ避難(ヤマオカ自身の言葉を借りれば「夜逃げ」)して何年か住んでいたことがあるそうです。そんな話、今のいままで知らなかったなあ……。

現在はヤマオカの伯母さまがこの店を切り盛りしておられるそうですが、ご多分に漏れず後継者難からいずれは……という状況だそう。それにしても、素敵な雰囲気とおいしい料理でした。

計算してみると、チェス部が創設されてから今年で38年。この間、部はどんどん大きく強くなり、大きな舞台で活躍するプレイヤーも輩出するようになっているそうです。そうした輝かしい歴史の先頭に我々が立てているのは、まったく幸運なこと。後輩たちのがんばりの賜物です。そんなわけで、2年後に訪れる予定の40周年では、我々の代が発起人になって盛大な記念式典を開催しよう!という話がまとまったところで、お開きとなりました。今から楽しみだなあ。しかし、チェス部の記念式典なんだからチェスも少しはやるんだろうし、そうなると錆び付いた腕を少しは磨いておかないといけないな。何しろ今、時折遊んでいるiPhoneアプリのチェスゲームで、iPhone側のレベル設定は「Beginner」。それでもなかなか勝てずにいるのですから。