職子

プログレ好きな自分……ではあるのですが、本格的にYesやらKing Crimsonやらを聴き始めたのは高校生になってからなので、実はこれらのバンドの最盛期にわずかに乗り遅れていて、たとえば「この前リリースされた『Close to the Edge』(1972年)は凄いな!」という会話はしたことがなく、辛うじて「この前リリースされた『Going for the One』(1977年)にRick Wakemanが復帰しているらしいぜ」と同級生たちと興奮しながら語り合ったのが、恐らくもっとも古い部類のプログレ談義です。当然、この時点ではKing Crimsonは跡形もなくなっています。

なので、1978年にJohn WettonがBill Brufordと共にU.K.を立ち上げたときは「やっとリアルタイムで応援できるバンドが出てきた!」と大いに喜びましたし、ファーストアルバムの『U.K.』(邦題は『憂国の四士』。この大仰なタイトルは当時のパンクブームに対するアンチテーゼと読むこともできますが、実は単純に「U.K.」と「憂国」の語呂合わせに過ぎません)で颯爽としたキーボードとヴァイオリンを操るEddie Jobsonには、心底惚れたものです。続く『Danger Money』でBillとAllan Holdsworthが抜けてもめげずに応援を続け、当然、中野サンプラザでのライブも聴きに行ってあまりの爆音に鼓膜を傷めかけたりもしたが、残念ながらU.K.は2枚のスタジオアルバムと1枚のライブ盤を残して解散してしまい、時代はディスコ〜産業へと暗転していきます。

その後Synclavierにのめりこみ徐々にロックシーンから遠ざかっていったEddie Jobsonが、あのTrey Gunnらと組んでUKZというニューバンドを始動させたというニュースに私が触れたのが8月。いったい何が今になって彼をその気にさせたのかは知る由もありませんが、今はただ、気まぐれなEddieがこのプロジェクトをしっかり仕上げてくれることを祈るばかりです。

そんな訳で、ここ数ヶ月の間に購入したEddie Jobsonの若かりし頃の参加アルバムをまとめて一言ずつご紹介。

左から右へ、以下の通り。

  • Curved Air “Air Cut”(1973年):Eddieのキャリアの始まり。まだ17歳でシンセもヴァイオリンもこなれてない感じがありますが、ピアノは流麗。
  • Roxy Music “Viva!”(1976年):ヴァイオリンが目立つが、テクニックを発揮しきっているとは言いがたい。それにしてもBrian Ferryって、とことん歌が下手……。
  • Frank Zappa “Zappa In New York”(1978年):カオスのような凄いライブ。ここでTerry Bozzioと共演したことで、後のトリオU.K.にTerryを引き込むことになります。
  • Jethro Tull “A”(1980年):U.K.解散後の録音で、もとはIan Andersonのソロとして始まったもの。ライブ映像がDVDでついていて、Eddie様のお姿を拝めます。
  • Zinc “The Green Album”(1983年):Eddieのソロ。バンド形式ではありますが、非常に冷たい印象を与えます。以後、EddieはTVや映画音楽の作曲とプロデュースの道へ。あぁ、もったいない。