郷愁

どんより空の土曜日、さいたま市民会館おおみやでおおみや市民吹奏楽団第21回定期演奏会。

例によってまっきーにチケットを用意してもらいました。今回のパンフレットはかなり豪華版です。表紙の浮世絵たちは、第2部で演奏された「ブックマークス・フロム・ジャパン」のモチーフとなったもの。

プログラムは、以下の通りです。

  • 第1部
    • 行進曲「剱の光」(酒井格)
    • 幻想曲ト長調(J.S.バッハ)
    • 歌劇「イーゴリ公」より『ダッタン人の踊り』(A.P.ボロディン)
  • 第2部
    • イタリアン・ラプソディー(J.ジルー)
    • 交響曲第4番「ブックマークス・フロム・ジャパン」(J.ジルー)
  • 第3部
    • ディズニーランドセレブレーション
    • 熱帯JAZZ楽団 ディア・ミスター・ジョーンズ
    • 別れの曲(F.ショパン)
    • ジャパニーズ・フラフィティXVII 美空ひばりメドレー
    • サウンド オブ ミュージック(メドレー)(R.ロジャース)

あらかじめプログラムを見ていた中では、「ダッタン人の踊り」にまず期待していました。まっきーは練習段階でダッタンジンはいい曲ですが、譜面がめちゃくちゃ難しくて苦労しています…(♯が6個)と泣いていましたが、あの冒頭の寂しさを含んだ美しい旋律には感動しました。原題は「ポーロヴェツ人の踊り」で、舞台は現在のウクライナ。プログラムの解説によれば曲中に何度か登場するエキゾチックなメロディには、奴隷として連れて来られた人々の望郷の思いが込められているそうです。ところで、「ダッタン人」という言葉からは安西冬衛の次の一行詩を連想する人も多いでしょう。

てふてふが一匹韃靼海峡を渡つていつた。

ここで歌われている韃靼海峡とは大陸と樺太の間の狭い海峡(間宮海峡)のことですから、地理的にはかなり乖離していますが、その響きの中に郷愁の思いを聞き取ることができそうな点では、案外共通する点があるようにも思えます。

第2部は秋山先生の指揮でしたが、さすがに音の切れ味が一味も二味も違います。「ブックマークス・フロム・ジャパン」では、朝靄の中に浮かび上がる富士山、日本橋の雑踏、神奈川沖の波浪、雷神が轟かせる雷鳴、夜陰の雪、そしてなぜか箱根ターンパイクの疾走感(作曲者がネットで箱根のイメージを膨らませたため)が見事に描き出されました。指揮者の力が、これほど音に反映するものだとは。ところで、舞台下手での秋山先生の解説コーナーの間、反対の上手ではダブルベースの女子が密かにしおれていましたが、これも郷愁の念にかられてのことでしょうか(←たぶん違います)。

第3部の「美空ひばりメドレー」で、まっきーのソロがありました。これは予想外!さすがに場数を重ねてきているだけあって落ち着いたソロでしたが、確か3年前のソロも郷愁漂う和モノだったような気が……。

終演後、まっきーに挨拶を済ませて一路人形町へ。

夜は風貴銘酒会です。

先付根三つ葉 さざえ 焼茸 真砂和え

小皿焼き鯖 おろしポン酢かけ
造り赤貝 鮪 平目 烏賊

焼肴鰤照焼き 葱蟹玉 生鱈子旨煮 鰊昆布巻き 栗紅茶ブランデー漬け はじかみ 大根
進肴鰈 海老真丈 安肝 包み揚げ 檸檬 塩

温肴つみれ鍋
食事雑炊

鷹勇純吟なかだれ
出雲月山純吟ひやおろし
雨後の月純吟
富久長純吟冷や卸 秋桜
澤の花純吟満ち月

最初にいただいた「鷹勇」が、ダントツのおいしさ。最後の「澤の花」は酸味が強すぎましたが、白ワイン感覚と考えれば欧米人には向いているかも。「鷹勇」をいつまででも飲み続けたかったものの、一応5種類全部飲みましょうと先に進んでいる内についつい桝が進んでしまい、最後は「鷹勇」に戻る余力がありませんでした。