立体

有楽町マリオン内のTOHOシネマズ日劇で、映画『エベレスト 3D』を観ました。

エベレストが舞台となる山岳映画としては『ビヨンド・ザ・エッジ』がありますが、これは世界最高峰の初登頂を再現したもの。一方、本作は1996年5月のエベレストでの大量遭難事故を扱ったものです。同じ題材を取り上げた作品としては、たまたまその日にエベレストに入っており救出活動にも協力したアイマックス隊による1998年のドキュメンタリー『エベレスト』を見ていますが、今回のこちらはハリウッド製のドラマ仕立てです。

しかしながら、ストーリーは現実をほぼ忠実に再現したもので浮ついたところはなく、ロケも実際にネパールに足を運んだほか、イタリア・アルプスの氷河を使ってリアル感を出しており、VFXも違和感なく画面に溶け込んで見応えあり。主人公は国際公募隊を率いて遭難したニュージーランドのロブ・ホールですが、同業者のスコット・フィッシャーや、ベック・ウェザース、難波康子さんらの登山隊参加者たち一人一人が個性的に描かれており、さらには自然の猛威を遺憾なく発揮するエベレストの圧倒的な存在感も素晴らしく、山自体が主人公と言っても良さそうです。

なお、ロブ・ホールの活動をニュージーランドの自宅から遠く案じる妻ジャン(演じたのはキーラ・ナイトレイ)とロブとは最期を迎える前に衛星電話で会話を交わしており、そこで産まれてくる娘の名前について語り合ったとされていますが、二人の会話が録音されていたことは今回初めて知りました。映画の最後には、成長した娘サラの屈託のない笑顔が映し出されます。