坂道

自宅の近くのお決まりのジョグ / ウォークコースでは「坂道」がないので、どこか山道っぽい坂道を歩ける公園のようなところはないかと思案したとき、ふと思い出したのが中学・高校の母校のすぐ近くにある有栖川宮記念公園でした。人出のある街中を歩くことにはなってしまいますが、自宅から片道1時間もかからずに行けて手頃です。そうだ、どうせなら負荷も上げてみよう。

オスプレーのミュータントにロープ3本を詰めると10kg強。この際なので日帰りセットもちゃんと運びました。ツェルト(左上)やバラクラバ(右上)が本当にいるのか?という質問はしないように。

ここは本当に日本?と思うくらいお洒落な代官山周辺を通り抜けて……。

恵比寿駅の東側の五叉路から細い裏道を進むと賑やかな広尾交差点に出ました。そこから懐かしい有栖川宮記念公園の入り口までは、あとわずかの歩きです。この公園の中は下校時によく通り抜けたところなので隅々までわかっていますので、ルートどりを変えながらとにかくぐるぐると歩き回ることにしました。

池には釣り竿が垂れていました。どうやらへらぶなが放流されている模様。そして子供たち(その親も)は割り箸の先にタコ糸をつけ、餌とも言えない餌をぶら下げてザリガニ捕りに夢中です。

園内を反時計回りに回ると階段があって、その先に遊具コーナーがありましたが、やはり新型コロナウイルスの影響で閉鎖中です。

有栖川熾仁親王の立派な銅像を見上げてから、高校時代にさんざんお世話になった都立中央図書館の前を通りましたが、やはりこちらも休館中。ただしメールによる調べ物相談と郵送での複写サービスは行なっているそうです。

テントを持ち込んで寛いだり、流れに足を浸して遊んだりと、楽しみ方はさまざま。

公園で寛ぐことの貴重さをこれほど感じることは、これまでなかったのではないでしょうか?さして大きい公園ではありませんが、私も尾根道歩きや坂道の登り降りを繰り返して、山登りの気分に浸ることができました。

ただ、この道幅ではソーシャルディスタンスの確保はちょっと難しい。それに、子供連れも多い公園の中をリュックサックを背負った男がマスク姿で歩き続けているのは客観的に見て不審人物以外の何物でもないので、2時間たったところで園内周回を切り上げることにしました。

母校の前にちらっと立ち寄ってみました。青年即未来。ここに来るのは8年ぶりです。ちなみに、通学していた頃にいつも通っていた門が「裏門」ではなく「西門」であるということを、卒業以来42年目にして初めて知りました。

復路はかつての通学路であった学バス(学03=渋谷駅前〜日赤医療センター前)の経路に沿って渋谷駅へと向かいました。浅田美代子さんや夏目雅子さんを輩出した東京女学館の前を通り、國學院大学、実践女子学園を経由します。

六本木通りに出たところ。40年前は、対岸の壁に「ここがロドスだ、ここで跳べ!」と大書してありました。この言葉の出所はイソップ寓話で、ロドス島の競技会で大跳躍をしたと吹聴するホラ吹きの競技者に、周囲の者が「ではここがロドスだと思って、ここで跳んで見せろ」と言ったという話から来ていますが、落書きをした人はイソップ寓話のつもりで書いたのか、この言葉を引用したヘーゲルやマルクスを意識したのかは不明です。

今回の有栖川宮記念公園訪問はもちろんトレーニングが目的でしたが、その行き帰りの途上で神社に立ち寄ることもできました。道すがらに参拝したのは、恵比寿神社・氷川神社・金王八幡宮。神拝詞が心にしみます。

祓え給い 清め給え 神ながら 守り給い 幸え給え

最後に、かつてカホンを叩いた「アンコール渋谷」の跡地の前を通って、高層ビルが林立する渋谷駅前に戻ってきました。

終わってみれば、トータル4時間の歩きで距離にして15kmほどと期待したほどの運動量にはなりませんでしたが、変化のある道を歩いて足の神経が活性化したような気がします。それに、行き帰りの途中で神社に立ち寄って心静かにお参りできたことも収穫でした。