瑞牆山カサメリ沢

日程:2018/06/17

概要:アルパインガイド保科雅則氏の保科クライミングスクールの講習で、瑞牆山のカサメリ沢でフェースクライミングの練習。

山頂:---

同行:保科雅則ガイド

山行寸描

▲カサメリ沢。沢沿いの林の中にいくつもの花崗岩の塊が無造作に置かれている、不思議な景観。(2018/06/17撮影)

2018/06/17

△09:55-16:50 瑞牆山カサメリ沢

夏のアルパインクライミングに向けて花崗岩に触っておきたく、保科ガイドのスクールに参加しました。目的地は漠然と「瑞牆山」ということでしたが、前日が雨だったため、乾きが良いところということで保科ガイドが選んだのはカサメリ沢でした。

不動沢やカサメリ沢の名前は聞いていたものの、実際に足を踏み入れるのはこれが初めてです(以下すべてTR。ルート名とグレードは『瑞牆 クライミングガイド』によっています)。

コセロック

白虎(5.10c)
左寄りから取り付いて出だしの2-3mが核心で、その出だしを突破できず。右寄りから取り付けばジャミングやレイバックなど手立てはあるようですが、それではボルトの位置が合わない……などと言っていないで、TRなんだから何でもやってみればよかったと後悔。
トータルリコール(5.10b)
この岩場の著名ルートの一つ。右に左にと斜上する場面が多い面白いラインどり。核心部のトラバース以外はガバばかり(下から5mの壁を右に逃げれば)で気持ち良く高さを稼げ、核心部もカチながらホールドは明確ですが、耐えきれず何度かぶら下がってしまいました。最後はどうにかTO。
ネコのヒゲ(5.10b)
白い膨らみの左の浅いクラックが難しく、抜けることができませんでした。膨らみの中にある小さいフットホールドを右足でとらえて右手を上に出すことを求められるのですが、足は出せても乗れていないため、そこから身体を引き上げらずに終わりました。
ネコの手(5.10b)
数手上がってアンダーを取り、右手で横引きのガバを取ってからさらに身体を持ち上げた先で、やや浅い上のホールドに確信が持てずいったんハングドック。しかし気持ちを固めて改めて上のホールドを左手で取り、左足と右手の位置を修正してから左手を飛ばせばうれしいガバが待っていました。後はほぼガバ。ロワーダウンの途中でムーブの確認もできたので、次にこの岩場に来ることがあったらリードしたいと思います。
コセロック・クラック(5.9)
レッジの下でアンダーをとる前のワンポイントが遠く、ここでかなり逡巡。ここさえ越えれば、後はひたすらレイバックで簡単に登れます。
青龍(5.10b)
「白狐」の左、ダイナミックなハング越えがかっこいい課題ですが、もう腕が終わっていて、ムーブもへったくれもなく撃沈……。

納涼岩

トラバント(5.9)
最後はどスラブでギア回収のために登りました。最初の一歩が最も滑りやすく苦労しましたが、後はリーチを伸ばせば何らかの手があり、無事TOして任務を果たすことができました。

以上でこの日の講習は終了。昨年のヨセミテ効果は雲散霧消し、花崗岩の岩肌に足を丁寧に置いてフリクションを利かせる感覚がすっかり消えている感じです。先日の甲府幕岩で実感したように保持力もすっかり弱体化しており、なんとも恥ずかしいパフォーマンスでしたが、いかに登れなくなっているかを確認するのもこの日の受講の目的だったので、その意味では参加した甲斐がありました。これから修行を重ねます。