塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

水無川源治郎沢(敗退)

日程:2002/05/19

概要:丹沢の源治郎沢を遡行。F4の上で遡行を中止し、そのまま来た道を下降。

山頂:---

同行:黒澤敏弘ガイド

山行寸描

▲10mのF4。左のリッジから上部で右に回り込む。(2002/05/19撮影)

2002/05/19

△09:50 戸沢出合 → △11:00-10 F4の上 → △12:35 戸沢出合

丹沢の源治郎沢といえば入門者に好適な沢として有名で、この日も多くの沢登ラーが戸沢出合から入渓していたので賑わっているかと思っていましたが、実は皆さん水無川本谷に行ったようで源治郎沢は静かでした。書策新道をわずかに登ったところで「源治郎沢」と書かれた2本目の標識をやり過ごし、わずかに進んだところから左に尾根筋を乗り越すと一番上の堰堤の真横に出て、そこからもう上流に最初の4m滝を見通すことができました。

今回はちょっとした趣向があって、堰堤の上流で沢靴の代わりにプラブーツを履き、アイゼンを装着してコンテで進みました。

この先は数mの小さい滝が連続しており、アイゼンの爪先を岩の凹凸に引っ掛けたりフットホールドに横置きしたりしながらぐんぐん進みます。最初のうちは河原歩きにも苦労していましたが徐々に足がなじんできて、岩の上に足を置いたときに12本あるアイゼンの爪のどれとどれが今どの方向に利いているのかがわかるようになってきました。

そろそろ息が上がってきたところで現れたのが10mの大滝=F4で、左側のリッジに取り付いて気持ち左側の壁を中心にフットホールドを拾いながら上に登り、上部で頭を岩に押さえられる前に右に回りこんで水流沿いに落ち口へ抜けました。こう書くと簡単そうですが、実は5mほど登ったところで手足とも適当なホールドを探しあぐね、そのうち右足が滑って一瞬顔が引きつりました。

F4の上で小休止をとってから再び進むと前方に5m滝が現れて、ここで今日初めて他のパーティーを見掛けました。ここから先も滝はいくつも続き、最後は花立の横に抜けるのですが、今回はアクシデントがあって遡行はここまで。ロープを解き、アイゼンを外して元来た沢筋を下降しました。プラブーツで苔と飛沫に濡れた丸っこい岩を下るのはけっこう緊張しましたが、懸垂下降を1回交えて1時間弱で戸沢出合へ戻ることができました。

残念ながら途中で終わった源治郎沢、今回はアイゼントレーニングということでの遡行で得るものも多かったのですが、後日改めて沢登りスタイルで最後まで登り通したいものです。