伊吹山

日程:1993/12/29

概要:冬山訓練の代わりに、手近な伊吹山へ雪を求めて日帰りでアタック。

山頂:伊吹山 1377m

同行:ユウコさん

山行寸描

▲スキー場からの伊吹山。誰もいない静かな雪道を淡々と歩く。(1993/12/29撮影)
▲山頂から琵琶湖を眺める。雪と湖面の輝きがまぶしく美しいが、強風には閉口した。(1993/12/29撮影)

1993/12/29

△11:15 一合目 → △12:05-12:30 三合目 → △13:10 五合目 → △14:20-25 八合目 → △14:50-15:10 伊吹山 → △15:35 八合目 → △16:15 五合目 → △17:00 一合目

年末年始を手軽な木曽駒ヶ岳で過ごす計画にしたため、その前に物足りなさを補う意味で伊吹山へ日帰りで出掛けることにしました。ガイドブックでは冬山訓練の好適地とされていたため雪の量を期待しましたが、山麓から見上げると五合目より上がうっすら白くなっているだけで、案の定スキー客を運ぶゴンドラも動いていません。一合目まではかろうじてリフトを利用できましたが、後は冬枯れの斜面を歩きにくいプラスチックブーツで一所懸命登ることになりました。

三合目まで登るとようやく雪山らしくなっており、ここで昼食をとりました。さらに五合目までは平らな雪原を歩きましたが、頭上の高圧線から時折つららが落ち、鉄塔に当たって金属質の音を立てていました。さらにジグザグの道をゆっくり登り八合目で振り返ると、眼下に琵琶湖から関ヶ原を抜けて濃尾平野方面が一望できました。こうしてみると、関ヶ原が古代から交通の要所となっていたことが確かに理解できます。

山頂は冷たい風が吹き付け、小屋たちも氷に閉ざされています。シュカブラ状に凍った頂上広場からは御嶽山が近くに見え、乗鞍岳や槍ヶ岳・穂高岳、白山もその姿を認めることができましたが、展望は素晴らしいものの伊吹山は2回目ということもあって風に追い立てられるように山頂を後にし、下山にかかりました。九合目の下りでアイゼンをスパッツに引っ掛けて転倒したりしながら、夕暮れが近づく速度と競うように下山を急ぎましたが、一合目についたときにはリフトが終業しており、そのままではバスの時間に間に合いそうになく少々あわてました。しかしリフトの営業所を戸締まりしていたおじさんの車に乗せてもらえることになり、ユウコさんは助手席に座り、私は荷台に寝そべって運び下ろしてもらいました。