塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

雨飾山

日程:1992/06/20

概要:越後側梶山新湯から雨飾山に登り、信州側小谷温泉へ下山。

山頂:雨飾山 1963m

同行:---

山行寸描

▲山頂への登りの途中から笹平を見下ろす。この登りは案外急傾斜。(1992/06/20撮影)
▲山頂の「左耳」の上から。向こうの耳まではほんの一投足。(1992/06/20撮影)

1992/06/20

△07:10 梶山新湯雨飾山荘 → △07:30-55 難所のぞき → △09:00-10 中の池 → △09:55 笹平 → △10:15-11:35 雨飾山 → △11:50 笹平 → △13:00 荒菅沢 → △15:00 小谷温泉

夜行急行「きたぐに」で糸魚川に降り立ち、タクシ一で車止めまで5千円。車道をとぼとぼ歩いているところを後ろから来た親切な工事関係車に拾ってもらい、雨飾山荘まで労なく着くことができました。ここからすぐに急な登りが裏手へ続き、20分ほどで難所のぞきの標識に辿り着きました。地名の由来は神難所沢を見下ろす地形からついたものと思いますが、樹木が茂りガスが流れていてそれらしい展望はありません。尾根筋をさらに登るうちに上空に青空が広がり、左後ろに鋸岳・鬼ヶ面山の海谷山塊、前方には雨飾山の山体が望めるようになりました。

中の池らしい地形は残雪に覆われていましたが、その縁辺部には雪解け水が三日月形に水たまりを作ってミズバショウが白い苞を開いており、水の中にはサンショウウオがうじゃうじゃ絡まりあって巨大なゼラチンの卵が沈んでいました。ここから雪渓の直登が続き、キックステッブの連続で腿が疲れはじめた頃に笹平に到着したものの、いつの間にか空は雲に覆われ、山頂方面はガスの中でした。

ハクサンフウロやシラネアオイが目立ち、大きな雪田をいくつも乗せた平坦な稜線を歩き、荒菅沢源頭部の見事なスラブを見下ろした後、予想外に急な斜面をこなすと山頂部の二つの耳の間に登り着きました。

三角点は左の耳の上にあり、右の耳では地蔵仏が数体、越後側を見下ろしています。ここでドーナツの昼食をとってから一眠りして晴れるのを待ちましたが、一向に天気はよくならず、ウグイスの声に促されるようにして下山を始めました。

憩いはあれど眺めはなし、などとのんびりしていたのはここまで。次第に雲の色が黒みを帯びはじめ、荒菅沢の雪漢を迷いながら渡ったところから雷鳴とともに本格的に雨が降りだしました。これだけ派手に降られたのは1989年の立山以来ですが、それでも1時間強で舗装された林道に出てさらに下ると小谷温泉。ここに建つ太田旅館で湯につかってから、バスで南小谷ヘ出ました。