天城山

日程:1990/06/23

概要:天城高原ゴルフ場から万二郎岳・万三郎岳を越えて天城山を縦走し、八丁池から天城峠に達する。

山頂:万三郎岳 1406m

同行:---

山行寸描

▲万二郎岳から万三郎岳方面。森を楽しむ山だった。(1990/06/23撮影)
▲万三郎岳山頂。展望はないものの、落ち着いた広場になっている。(1990/06/23撮影)

1990/06/23

△10:15 四辻 → △10:55 万二郎岳 → △11:45-55 万三郎岳 → △13:15-40 八丁池 → △15:05 天城峠 → △15:20 天城峠バス停

この日はシャクナゲを期待して、梅雨の中休みの天城山に入りました。天城高原ゴルフ場のバス停から少し戻った所が縦走の起点となる四辻で、薄暗い森の中に入るとセミや虫の音がシャワーのように降り注ぎ、熱帯の密林にいるような感覚すら覚えました。

蒸し暑い急登しばしで展望のない万二郎岳山頂を過ぎ、そこからしばらく続くアッブダウンの中にプラスチックのような肌合いのカーキ色の樹皮に覆われたヒメシャラの林やアセビのトンネルを抜けると、ブナ林の急坂の上に天城山最高点である万三郎岳の頂上がありました。ちなみに、俗にいう天城山は山脈ではなく中央火口丘白田山と火口原湖八丁池を中心とした一つのカルデラ火山であり、万二郎岳・万三郎岳の稜線は天城火山の外輪山の一部とされています。

万三郎岳の山頂は小広い空地になっていますが、樹木のためにやはり展望はありません。この辺りでは霧の中を歩くことになりましたが、縦走路の左が切れ落ちている様子は外輪山の名残りと言われればそういう感じでもあります。ブナ林の中の「小岳」の標識を右にしばらく下ると、後は八丁池まで平坦な道が続きました。

樹林に囲まれた気持ちの良い八丁池の畔で小休止しました。池に張り出した枝に直径10cm位のマシュマロ状の泡=有名なモリアオガエルの卵が無数にぶらさがっており、水辺の笹や砂地の上には孵化した不運なオタマジャクシが着水できずにいました。

近くの展望台からは晴れわたった空の下に八丁池が見下ろせ、その右奥には越えてきた万三郎岳も遠望されました。

プナの木に覆われた静かな静かな天城峠は天城トンネルの上で、四辻からここまで16.3kmでした。結局シャクナゲは1株も咲いていなかったのですが、さまざまな樹相が楽しめた山旅でした。