中川川白石沢モロクボ沢〜水晶沢

日程:2012/08/05

概要:西丹沢のモロクボ沢を遡行。二俣から水晶沢に入り、水晶沢ノ頭から白石峠を経由して起点へ戻る。

山頂:---

同行:チオちゃん

山行寸描

▲おなじみ大滝。上の画像をクリックすると、モロクボ沢〜水晶沢の遡行の概要が見られます。(2012/08/05撮影)
▲夏ならでは!の沢の醍醐味。楽しく泳げる釜が連続する。(2012/08/05撮影)

先週の剱岳で猛暑につらい思いをした私。やっぱり夏は沢でしょう!というわけで、5月に沢デビューしたばかりのボル友チオちゃんと、丹沢のモロクボ沢へ向かいました。

2012/08/05

△09:25 西丹沢自然教室 → △10:05-35 白石沢キャンプ場 → △10:55-11:05 大滝(F1) → △11:25-35 F5の上の堰堤 → △11:45 二俣 → △13:20-55 稜線 → △14:25 白石峠 → △16:05 西丹沢自然教室

バスで長時間揺られてやっと着いた西丹沢自然教室から、炎天下の舗装路を中川川に沿って上流へ。眼下には、オートキャンプ場にベースを張って水遊びに興じる家族連れの人たちが数えきれないほどいます。子供たちがきゃっきゃと笑いながら沢の中で戯れている姿を見ているとこちらも幸せな気分になってきますが、どうしても気になることが一つ。みんな、沢に入るならヘルメットしようよ!

チオちゃんと共に淡々と歩き続けているうちにいつの間にか用木沢出合を過ぎてしまい、現在地がわからないままに道路から右岸側へ渡る橋を左に見る場所に達しました。モロクボ沢には2005年にも来たことがあるのですがあいにく記憶が定かではなく、このためいったんはそのまま車道を進もうとしましたが、いや待てよと引き返して周囲の地形と地図を見比べてどうやらここらしいと検討をつけました。この場所の目印は、道の右側にある「用木沢出合0.8km」という標識です。

キャンプ場の奥にある石垣の広場で沢装備を身につけ、適当なところから入渓。すぐに出てくる堰堤を適当にかわしながらゴーロを進むと、20分ほどで懐かしい大滝が出てきました。前に来たときもそうでしたが、この日の大滝も豊富な水量をどうどうと落としてマイナスイオンMAXです。滝の真下の緑のプールを覗き込んでひんやりした飛沫を浴びてから、右岸の巻き道に入りました。

この巻き道はルンゼ状の地形の中に岩が階段のように連なっているのですが、その1段ごとの段差が高く、背が低い人にはちょっと手強いかもしれません。それでも落ち着いて探せばしっかりしたホールドはあり、一番上には残置スリングもあって確保も容易です。滝の落ち口と同じ高さまで上がってから向きを変えて滝の方へトラバースしていけばぴったり落ち口に抜けられますが、ここから見下ろす滝の高度感は少々怖いほどでした。

大滝のすぐ上からモロクボ沢の一番楽しいところが始まります。それぞれに釜を持った数mほどの小さな滝が次々に現れ、積極的に水につかってこれらを正面から突破していくのがこの沢の醍醐味です。私の背丈(172cm)であれば泳がずに水底に足をつけたまま全ての釜を渡ることができ、一方のチオちゃんは2カ所できれいな平泳ぎを見せてくれましたが、水温はさほど低くなくちょうど快適です。

楽しい区間はあっという間に終わり、堰堤上に出たところで行動食をとりながら小休止としました。ここから10分ほどで二俣となりますが、左は2005年に遡行したモロクボ沢本流、右が今回遡行する支流の水晶沢です。

水晶沢に入るとすぐに右岸から水量の少ない枝沢が合わさってきていて、これはキメ岸沢。ここでチオちゃんに地形図を示して「今どこにいるか分かる?」と聞いたところ、モロクボ沢と水晶沢の二俣の手前の分岐を指し示しました。ふふふ、地図読みはまだまだかな。もっともこれは無理がなくて、モロクボ沢がそれほどコンパクトな沢だということの証拠でもあるわけです。ともあれこのキメ岸沢を見送って右に進み茶色いナメ状の段差を越えると、しっかり立った5m滝が現れました。これは水流の左すぐ脇を際どく登れそうな気もしましたが、あえて無理をすることは避け、いったん少し戻って左の土の斜面から巻きました。さらに数分歩いたところで左岸から10mほどの高距で落ちてくる滝が現れ、ここを登れば右俣で、地形図を見る限りはそちらの方が目指す水晶沢ノ頭に近いところに詰め上がれるために有利ですが、沢の形状からすれば左俣へ進むのが自然です。実際、左へ進路をとるとすぐに気分の良いナメが伸び、さらにその先には高さのあるおおまかな2段のナメ滝も待ってくれていました。

ここから後も、二俣になるたびに直感的に本流と思える方向へ進んでいきます。2段ナメ滝の先の最初の二俣は水量を見て右へ、さらにその先の二俣も右。日差しが樹林の間を透過してきていて明るい渓相ですが、残念なのはゴーロや倒木が折り重なって荒れた景観になっている場所が少なくないこと。昨年の台風のせいか、または今年の冬の多雪のせいかもしれません。とはいえ徐々に水量が少なくなってきても高さ数mのS字状の滝やトイ状の滝があって飽きることはなく、その先の正面に涸滝を見通せる二俣は左を選択すれば多段の高さのある滝で一気に高度が稼げます。沢床に崩壊した土砂が堆積した箇所を慎重に1人ずつ抜けて、最後にザレた急斜面に突入しましたが、ここは早めに左の笹薮の中に逃げればよかったのに沢床にこだわっているうちに傾斜が厳しくなって少し怖い思いをしました。それでもなんとか木登りの要領で左の尾根筋に乗り移り、踏み跡を辿ってほんの少し頑張れば、そこには登山道……ではなくて、鹿よけの金網が待っています。これを右に回り込めば、今度こそ本物の登山道に出ることができました。

大休止後、稜線上のよく整備された登山道を北東に進んで白石峠を目指しましたが、水晶沢ノ頭までの道は案外に登りごたえがあって、チオちゃんも私も不平たらたら。なんとかピークを越えて下りついたところが白石峠で、ここからは急斜面の道を下降し、途中から水が流れ始めたところで沢装備を洗った後は、一気に西丹沢自然教室まで歩き通しました。

下山後は、バスの運行上の都合から「ぶなの湯」にカラスの行水程度の短さでつかり、新松田駅前の焼肉屋「大松園」で打上げ。

泳ぎ系沢登り→温泉でさっぱり→生ビールと焼肉。これぞ、真夏の休日の完璧な過ごし方と言えるでしょう。