塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

御岳渓谷

日程:2010/11/03

概要:Y女史と共に御岳渓谷でのボルダリング=マミ岩とトラヴァースボルダー。途中からSakurai師〔友情出演〕も合流。

山頂:---

同行:Y女史 / Sakurai師

山行寸描

▲マミ岩。またこの岩にへばりつく季節がやってきた。(2010/11/03撮影)
▲忍者返しの岩。こんなに水位の上がった状態を見るのは初めて。(2010/11/03撮影)
▲トラヴァースボルダー。暗くなるまでがんばったが、横断しきるには相当のトライ数が必要そう。(2010/11/03撮影)

2010/11/03

△10:30-17:00 御岳渓谷

11月に入れば、クラッシュパッドを背負って青梅線に乗る季節。Y女史の方も御嶽駅前の車道を左に30秒のところにあるマルガク御岳店であらかじめ予約メールを入れてあったクラッシュパッドをレンタル(1日1,000円)し、これで2人とも格好だけは一人前のボルダラーです。しかし橋の上から川を見下ろすと、水位は明らかに上昇しているし水面は滾るように白濁しています。一体なにが起こったんだ?と不思議に思いつつトンネルをくぐっていつもの階段道を下りマミ岩周辺に下り立ったのですが、そこで見たものは足元を水没させた玄関岩の哀れな姿でした。

その向こうの忍者返しの岩も足元2mまで水面が近づいており、下地は傾斜している上に汀には砂利がごろごろしているなど着地条件がかなり悪くなっていました。とりあえず我々はマミ岩の前に店を広げ、さっそく6級課題でウォームアップ。その後は中央4級と右3級、さらに横断2級にそれぞれ触りました。右3級はよほど相性がいいのか、この日はウォームアップ後の2本目に一撃(とは言わないか)。Y女史の方はまず中央4級を何度かのトライの後に再登し、ついで右3級に挑みましたがうまくいかず。むしろ横断2級の方に可能性を見出したようで、私と共にしつこくトライを繰り返しました。

他に登れる岩が少ないので若者たちの集団がやってきて我々と一緒にマミ岩で遊び始めましたが、やがて飽きた彼らが去っていったところで、マットを置いたまま「いもうとや」へ昼食をとりに行きました。ちょうど正午過ぎだったので10分ほど待たされましたが思ったよりはスムーズに席に案内してもらって、私は「おぼろ豆富膳」、Y女史は「とろ湯葉膳」、そして2人の間にはボルダリングの途中だというのになぜかきき酒セット。注文したのは私ですが、Y女史も「しぼりたて」はいたくお気に召した様子で、食後には売店で「しぼりたて」720mlをお買い上げ。

少し赤い顔になってマミ岩に戻り、再び横断2級に手をつけ始めたところにSakurai師がやってきました。実は、すっかり「岸辺のアルバム」状態となった忍者返しの岩の写真をSakurai師にさっそく送ってあったのですが、これを見た彼は人が少ないことでかえって登りやすいと考えたようです。しばし歓談の後、我々はマミ岩、Sakurai師は忍者返しの岩(「クライマー返し」「忍クラ」)と分かれ、トライを続けました。マミ岩の方では我々が昼食で外している間にとりつき始めたカップルの女性の方が右3級に挑んでいて、何度目かに右足のヒールフックを決めて立ち上がり上の横ホールドをとってTOしていきました。彼女の身長はちょうどY女史と同じくらい、ということは今のムーブはそのまま流用できるのでは?ということでY女史はそのチャーミングな女性にアドバイスをもらいながら同じ手順を試してみましたが、何かが違うらしくうまくいきません。かたや私の方も、薄いホールドの保持力が昨シーズンよりはアップしていることを確認できただけで、手順としては進歩なし。なにか作戦を誤っているのかも……。

適当なところでマミ岩を切り上げ、行き止まりの遊歩道を上流に進んでトラヴァースボルダーに移りました。最初は左から右へ行くラインを試したのですが、とにかく岩が手に痛くて話になりません。あわてて手の指にテーピングを施し、今度は反対側から。ただし一番向こう側は水がしみ出していたので、途中の凹角をスタート地点としてどこまでいけるかを競うことにしました。最初は地面すれすれのトラバースでこなそうとしたのですが次の1手が見出せず、凹角をいったん上がって高い位置から体幹の力で身体を支えつつ左へ手を伸ばす、ある意味アクロバティックな手順を開発。こりゃ面白い!と悦に入っていたところ、そこへ忍者返しの岩に見切りをつけてやってきたSakurai師は「これは簡単です」とあっさり低空トラバースを披露しました。うーん、やはり体幹の力とかではなくムーブなのか……。

結局17時まで岩に取り付き続けて、あたりが薄暗くなり街路の灯りがともり始めた頃にようやく終了。Y女史が借りていたクラッシュパッドを返却して、御嶽駅近くの蕎麦屋「玉川屋」で締めました。この冬は何度御岳渓谷に通えるかわかりませんが、なんとか花粉が飛び出す前にマミ岩横断は片付けたいものです。

それにしても、今日の増水した川の様子には本当に驚きました。この様子だと、中州ボルダーはもちろん水の中、丸こんにゃく岩周辺やデラシネボルダーも波に洗われていたに違いありません。次に御岳渓谷に来たときには、ひとわたり様子を見て回ろうと思います。