塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

広沢寺弁天岩

日程:2003/11/15

概要:岩登りのゲレンデ・広沢寺弁天岩で人工登攀&アイゼントレーニング。

山頂:---

同行:Niizawa氏 / Sakurai氏 / きむっち

山行寸描

▲広沢寺弁天岩全景。今日もまたスダレ状態……ゆっくり練習しようと思うともう平日でなければダメ?(2003/11/15撮影)
▲アブミを使うきむっち。ずいぶん前に「ストーン・マジック」で一度練習したきりなのに、見事に突破した。(2003/11/15撮影)

2003/11/15

△10:30-15:00 広沢寺弁天岩

きむっち・Niizawa氏・Sakurai氏と広沢寺でアイゼン&アブミトレーニング。本当は翌日の日曜日に予定していて、シュクラさんや現場監督氏にもご一緒いただく予定だったのですが、日曜日の天気予報があまりに悪かったので急遽日程を繰り上げ、その結果お二人は別の機会に、ということになってしまいました。

Niizawa氏・Sakurai氏は先に車で現地入りし、本厚木からバスでおっとり到着したきむっちと私が後から合流してみると、主なルートには既にスダレのようにロープが下がっていてとてもアイゼントレーニングなどできる様子ではありませんでした。このため先にナバロンの左でアブミトレーニングをすることにして、まず私がリードしてロープを張りました。木が切られてすっかり見晴しが良くなってしまった外傾巨大テラスは濡れ濡れで滑りそうで恐かったのですが、そろそろと左から近づいてなんとか最初のリングボルトにアブミをセットし、これに乗り込みました。2本目のリングは伸びきったまままだちゃんとついていて、とりあえず最初のアブミの最上段でレストしてマイクロストッパーでランナーをとってからアブミを掛けました。その左上のRCCボルトはアブミ2段目から背筋を立ててひょいと腕を伸ばすと届き、そこからアブミに立ち上がって右のリングに次のアブミ。そしてここからフリー区間に移るのですが、いつも安心して身体を預けていた左上のガバがごっそりとれて真新しい岩の切断面が見えているのに動揺しました。とにかく支点まで上がってランナーを回収しながらロワーダウン。きむっち・Sakurai氏・Niizawa氏の順にTRで続きましたが、きむっちはパワフルに、Sakurai氏は長いリーチを活かして軽々と(「そこで届くのはおかしいよ!」とギャラリーから非難ごうごう)登り、前回ここで痛い目にあったNiizawa氏も今回はスムーズに登りました。

続いて私がもう一度アブミで登って、途中からいったんハングの下へ宙吊りになってそこでセルフレスキューの手本を示し、きむっちがこれにトライしているときに、どうやら中央のルートが空いた様子。そこできむっちとNiizawa氏に撤収をお願いして私とSakurai氏でそそくさと移動し、若干の下降待ちはあったものの首尾よく地上20mの支点にTRを張ることができました。これを使って交代でアイゼントレーニングを行い、さらに右の低い壁が空いたのでそちらにTRを2本張りアイゼンでのクライムアップ&ダウンを行いました。

ところで、いざ壁に取り付いてみるとアブミにしろアイゼンにしろ誰もが危なげなく登っていくのはさすがですが、問題はその前の準備段階にあります。久しぶりのアイゼンの取回しでとまどったせいか、全員(もちろん私も含めてなのですが)準備にかかる時間が長過ぎで、ワンタッチ式でなくても3分でアイゼンを装着できるようにならなくては本番で使えません。ましてやバンドのセッティングがおかしいことに岩場に来てから気付くのは問題外の外で、ちゃんと全ての装備を前日までに自宅でチェックしておかなくては。もっとも、そうしたセキュリティホール(?)を防ぐためにもトレーニングを行っているわけなので、そういう意味でもこの日の練習は価値があったわけです。

ちょうどこの日は黒澤ガイドが講習を行っていて、生徒はなんとマサラさん。途中断片的に言葉を交わしましたが、今日は本数を稼ぐ特訓モードだったようで、我々が帰り支度を始めた時点でこの日6本目に取り掛かろうとしているところでした。黒澤ガイドからは「塾長さん、(やっと)壁が空きましたよ〜」と空中から声を掛けられるし、マサラさんからも「もっと登りましょうよー」と言われて思い切り後ろ髪をひかれる思いでしたが、都合により時間切れ。とにかく今年の広沢寺はいつ来ても混雑していて、ゆっくり登れたという記憶がありません。かえって昼すぎに来た方がいいのかもしれないな、と思いながら岩場を後にしました。