白馬岳

日程:1998/05/04-05

概要:大雪渓を登って白馬岳に登頂して、その日は白馬山荘泊。翌日、白馬大池を経て栂池へ下山。

山頂:白馬岳 2933m

同行:---

山行寸描

▲大雪渓から背後の妙高山と高妻山方面を見る。この時点で既に日焼け止めを塗り忘れた額が既に赤く光っていた。(1998/05/04撮影)
▲白馬岳山頂からの北方の眺め。雲海の左奥、青い部分には日本海が見えている。(1998/05/04撮影)
▲夜明けの影白馬。毛勝山から剱岳方面に影がかかっている。(1998/05/05撮影)

1998/05/04

△06:25 猿倉 → △07:25-30 白馬尻 → △10:45-55 お花畑避難小屋 → △12:30 白馬山荘 → △12:45-13:50 白馬岳 → △14:00 白馬山荘

1993年の夏に登ったときと同様、猿倉から白馬尻までは雨模様の中を歩くことになりましたが、白馬尻に着く頃から青空が広がり、目の前に雪をまとった岩稜が現れました。

例年より雪が少ないという大雪渓は高い気温のせいかキックステップがよく利き、ぐんぐん登るとともに背後の雲海上に乙妻山〜高妻山〜戸隠山がせり上がってきます。さすがにこの季節は大雪渓と小雪渓がつながっており、振り返ると少々ひるんでしまうような急坂を登り詰めると半ば雪に埋もれた避難小屋に辿り着いて、ようやく現在位置を確認できました。ここから右上に緩やかに登って村営頂上宿舎の前を通り、雪田を直登してから夏道が露出している稜線を歩くとすぐに白馬山荘ですが、宿泊手続は後ですることにしてリュックサックを山荘横にデポし、そのまま山頂を目指しました。

すぐに快晴の山頂に到着、雲海の向こうには日本海が見下ろせます。右に目を転じると頚城三山、越後三山(!)、四阿山方面。南の方には杓子岳・白馬鑓ヶ岳の向こうに鹿島槍ヶ岳、穂高岳、槍ヶ岳から立山・剱岳。とりわけ剱岳が尖ってよい形をしています。

山頂で寛いでいると、少し北寄りの稜線の雪庇のところにクライマーが次々に登ってくるのを発見しました。白馬岳主稜を登るパーティー(複数)ですが、女性も少なからず含まれていて憧れました。

白馬山荘での夕飯はご飯とみそ汁にトンカツ、チキンソテー、サラダ2種におでんが加わった豪華版。食後に山荘の外に出てゆったりと夕景を眺めると、富山湾には漁火が煌めいていました。

1998/05/05

△06:30 白馬山荘 → △06:50-55 白馬岳 → △07:35 三国境 → △08:15-25 小蓮華山 → △09:25-35 白馬大池 → △10:00 乗鞍岳ケルン → △10:30 天狗原 → △11:30 ゴンドラ駅

4時半頃にいったん頂上に登って御来光を待ちましたが、周囲は快晴ながら日の出の方向だけ雲がかかり、太陽の姿を見ることはできませんでした。しかし西側に「影白馬」を見ることができたほか、前日ははっきり見えなかった八ヶ岳、富士山、南アルプス、それに加賀の白山を視界にとらえることができました。

白馬山荘での朝食後ただちに出発すると、白馬岳の山頂に達する手前に雷鳥のつがいがおり、間近で撮影することもできました。ところどころに残った雪田の下りではアイゼンを使いながら高度を徐々に下げ、やがて視野に入ってきた白馬大池は遠目にはただの雪の窪地でしたが、近づいてみると池面がわずかに青くきれいでした。

白馬大池山荘から白馬大池の対岸のガレた道を斜上して平らな乗鞍岳ケルンに達し、夏まで残る雪田を下ると天狗原までかっこうの斜面が現れたので喜んでシリセードで時間を稼ぎました。天狗原は一部木道が露出しているもののほとんどスキーのコースのようになっており、気持ち良く飛ばしながらゴンドラ駅を目指しました。

白馬岳山頂から見下ろした主稜。このときは想像すらもしていなかったのですが、2003年に自分もここを登ることになりました。