塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

至仏山〜燧ヶ岳

日程:1989/05/02-04

概要:鳩待峠から至仏山を経て山ノ鼻経由下田代十字路泊。見晴新道から燧ヶ岳に登り、燧新道を下って長蔵小屋。帰路は三平峠へ下山。

山頂:至仏山 2228m / 燧ヶ岳 2356m

同行:---

山行寸描

▲尾瀬ヶ原からの燧ヶ岳。木道はところどころ雪に埋もれ、雪原を自由に歩くことができた。(1989/05/02撮影)
▲燧ヶ岳から眺めた至仏山。眼下には尾瀬ヶ原。(1989/05/03撮影)

1989/05/02

△09:40 鳩待峠 → △12:10-30 至仏山 → △13:30-14:00 山の鼻 → △15:50 原の小屋

開通初日の鳩待峠から至仏山に登りました。晴れてはいますが雲多し。小至仏の東面をトラバースして到着した至仏山の山頂からは、尾瀬ヶ原をはさんでの燧ヶ岳や、平ヶ岳、武尊山が近く見えました。

尾瀬ヶ原への下山は、高天ヶ原の下からの大斜面をシリセードで快調に下りました。周りでも多くの登山者がシリセードを楽しんでいましたが、「止まらね〜ッ!」と叫びながら樹林帯へ消えていった若者もいました(合掌)。このコースは、この夏から通行禁止になるそうです。

降り立った尾瀬ヶ原は一面の雪原ですが、所々木道が見え、踏み抜きもあります。後ろの至仏山と前の燧ヶ岳とのどっしりとした姿に挟まれて、見晴に建つ原の小屋を目指しました。

1989/05/03

△06:05 原の小屋 → △09:40-10:10 燧ヶ岳(柴安嵓) → △10:45-50 俎嵓 → △11:05-10 ミノブチ岳 → △12:40 長蔵小屋

原の小屋から一本調子の登りを続けて山頂近くの鞍部に達し、雪壁をこわごわよじ登ると燧ヶ岳の最高点=柴安嵓。見渡せば会津駒ヶ岳、日光連山、そして言うまでもなく至仏山の眺めが見事です。

件の雪壁は後ろ向きになって下り、次いで三角点のある俎嵓に登りました。眼下に尾瀬沼が俯瞰できましたが、風が強く、早々に退散することにしました。

長蔵小屋に着いたところでこの日のうちに三平峠を越えるかどうか迷いましたが、休日もまだあることなのでここで荷を下しました。あてがわれた部屋は単独行者ばかり6人になりましたが、その中に既に百名山を99座登り、後は富士山を残すのみという年配の方がいて、同宿者の尊敬の眼差しを集めていました。

後から思えば、自分が日本百名山の最後の1座を富士山にしたのは、この方の影響だったかもしれません。

1989/05/04

△06:05 長蔵小屋 → △06:45 三平峠 → △08:15 大清水

翌朝は雲一つない快晴。尾瀬沼の向こうの燧ヶ岳を見上げてから、下界を目指します。

三平峠を越えてゆっくり下っていくと、驚くほど軽装の人々が上がってくるのとすれ違いました。そして下りついた大清水では、初めてミズバショウとザゼンソウを見ることができました。