湯川の岩場

山頂  
分類 八ヶ岳 / 保科雅則ガイド
日程 2017/07/01-02
同行  
概要 アルパインガイド保科雅則氏の保科クライミングスクールの講習で、湯川の岩場でクラックの練習。
バンパイア(5.10c)での保科ガイドの模範演技。私は触りませんでしたが、ゲストの男性陣はことごとくシンハンドのクラックに跳ね返されていました。(2017/07/02撮影)

2017/07/01

■10:50-15:00 佐久平ロッククライミングセンター

6月上旬に続いてこの土日も湯川の岩場を登る予定でしたが、集合場所の韮崎の駅に着いてみると見事にざんざ降りの雨。仕方なく初日はインドアということになりました。

長駆車を飛ばして着いたジムは「佐久平ロッククライミングセンター」です。外からはこじんまりしたジムに見えましたが、中に入ってみると高さもルート数もそこそこあって、立派なジムでした。ここで調子を整える程度に易しめのルートを何本か登り、さらに保科ガイドからビレイの仕方についてのリマインド講習を受けました。

今宵の宿は、前回と同じく民宿「りんどう」。参加者のうちの二人によるインディアン・クリークへのクライミングトリップのスライドショー(ドローンによる空撮動画あり)でアメリカのクライミングのスケールの大きさに驚かされた後、美味しい夕食です。

明日は雨が上がってくれますように。

2017/07/02

■08:45-16:25 湯川の岩場

目を覚ますと明るい日差しがさしていました。朝食をとって車で移動し、「灯明の湯」でさらに人数を増やして湯川の岩場へ向かいました。すっきり晴れとはいきませんが、雨はあがって岩場も登れる状態です。

  • 正面壁
    • 北京の秋(5.10b)←ほとんど経験のないフィンガークラック。これも修行です。できるだけ粘って中間まで登って上まで行けそうな感触を得たものの、力尽きたのでいったん宿題とすることにしました。
    • うたかたの日々(5.9)←前回は下部をレイバックで抜けましたが、今回はちゃんとフィンガージャムを決めてステミングで登れました。しかし、テラスからの上部はどうにも手が決まらず、またしても各駅停車の奮闘となることに。進歩がないなあ……。
    • 北京の秋(5.10b)←最初に取り付いたときによい感触を得ていたのでリトライしたのですが、先ほどの高さまでも到達せず。この時点で早くもヨレてしまいました。
    • コークスクリュー(5.9)←前回何度もぶら下がりながらトップアウトしたので、今回はワンプッシュで登ろうとチャレンジしたのですが、もうヨレヨレになっていて尺取り虫のような登り方になりました。

どういうわけか、今日は体調不良。モチベーションがまるで上がらず、たった4本で終わってしまいました。せっかくお金を出してガイドしてもらっているのにもったいないとは思うものの、身体の芯からの疲労とフィンガージャムの痛さとが前進を阻みます。ジャムを決めれば腕力を節約できることはわかっていても、ここで落ちると指を痛めるのではないかという怖さのせいでつい横引きレイバック系に持ち込もうとし、濡れたクラックに手が滑る感覚にますますやられてしまう悪循環。この悪い感覚は、早いうちに払拭しておく必要がありそうです。

店仕舞いの時間となり、「テレポーテーション」(5.10d)の終了点を回収に登った保科ガイドは、その下降の途中で右側のカンテにボルトを打ったプロジェクトのムーヴ解明を試みていました。今でもチャレンジを続ける保科ガイドの姿勢に、脱帽です。

初日、雨の中を「佐久平ロッククライミングセンター」へ向かう車の中で、助手席の後ろのポケットに入っていた『岩と雪 150号』を手にとると、そこには若き日の保科ガイドが南裏健康氏と共に過ごしたヨセミテでのA5ルートの登攀の記録「垂直のクルーズ」が載っていました。

その記事を眺めているうちに、次の一節に行き当たりました。これは、ツアーの途中でいったんビッグウォールのエイドルートから離れ、フリークライミングに取り組む日々を過ごしたときの記述です。

エイド・クライミングは墜落しないことを前提にしている。プロテクションに対して、つねに不安を抱きながら登っている。フリー用のボルトは抜けないと理屈では理解していても、飛び降りてぶらさがることができない。体に染みついたこの感覚を取り払わなければムーヴに集中できない。この二つのスポーツは別種類のものだと意識して気持ちを切りかえていかないとジレンマを克服できない。

この「エイド・クライミング」を「アルパインクライミング」に置き換えたら、そのまま今の自分に当てはまるかも知れません。