三ツ峠

山頂  
分類 関東周辺 / アルパイン
日程 2015/11/22
同行 セキネくん
概要 三ツ峠でアブミトレーニング。「四段ハング」1ピッチ目で練習の後、「四段ハング」を上まで登ろうとしたものの、最後のハングを越えることができず敗退。

「四段ハング」。一瞬広がった青空の下に、顕著なハングが見えました。(2015/11/22撮影)

ハングの下にぶら下がってレスト中。ここまででも十分に奮闘的になり、最後のハングを越えられませんでした。(2015/11/22撮影)

2015/05/02

■09:05 三ツ峠裏登山口 ■10:15-25 三ツ峠山荘 ■10:40-16:00 中央フェース ■16:10 三ツ峠山荘 ■17:00 三ツ峠裏登山口

富士吉田在住のセキネくんと、三ツ峠でアブミトレーニング。河口湖駅前で8時15分に待ち合わせ、途中コンビニに立ち寄ってから三ツ峠山の裏登山口。連休中日とあって登山口周辺の駐車スペースは満杯状態でしたが、少し戻ったカーブの路肩にセキネ号を駐めることができました。

しかし、予報では徐々に晴れることになっていたのに、登山口あたりは霧とも雨ともつかない湿気が漂い、雨具を着けて登る登山者や到着早々に見切りをつけて元来た道を下ってゆく車などもあって、モチベーションが上がりません。それでも、どうせ人工登攀なのだからと自分たちに言い聞かせて幅広い登山道を1時間ほど登り、三ツ峠山荘でお手洗いを拝借してから表登山道に通じる道を下りました。

相変わらずの霧の中を「こんなはずでは……」とボヤきながら歩き、左フェースの祠の前を過ぎて中央フェースへ回りこみましたが、どこがどこだかよくわかりません。予定では6年前に登った直登カンテに取り付くつもりだったのですが、登っていたクライマーに現在地を聞いてみると彼らが登っているのは「ゆきずり」「ジャンプ・オブ・ジョイ」であるとのこと。ということは……とその左を見るとはっきりしたボルトラダーがあって、これが「四段ハング」ということになりそうです。それでは、ここで練習することにしよう。

岩場の上の方はすっかりガスに覆われているためにどこにハングがあるのかわかりませんが、まずは1ピッチ目を私が登ってトップロープをセットしました。ボルトは昔ながらのリングボルトとフリー化(「I go!」5.11b)に際して打たれたハンガーボルトが混在しており、アブミを掛けるのはリングボルト、ランナーをとるのはハンガーボルトと使い分けましたが、リングボルトの間隔はおおむね最上段に乗らなくても届く距離でした。

トップロープでセキネくんの危なげないアブミ操作を確認した頃、一時的に青空が広がりました。ルートの奥には威圧的なハングの重なりが見えて、なるほどあれが四段ハングに違いありません。次はあのハングを目指して、つるべで登ることにしました。

1ピッチ目をセキネくんリードで登り、第一バンドからは左へトラバースして壁の弱点になったところから2ピッチ目を私がリード。途中からフリー混じりになりますが、出だしの一箇所だけ遠いことを除けば、さして難しいところはありません。

2ピッチ目終了点はルンゼ状になっており、真上のハングが大きく見えてきました。その張り出しは、相当に威圧的。ただし救いは、ハング部にはしっかりしたハンガーボルトが前進用に打たれていることで、そこまでのルンゼ状の右壁のリングボルトも打ち替えられたばかりのぴかぴかのものでした(後で調べてみたところ、今年の9月にルート整備がされたばかりだった模様)。3ピッチ目はハングの上まで一気に行くのが正規の切り方のようですが、それでギアが足りるかどうか自信がなかったので、セキネくんがハングの手前まで登っていったんピッチを切ることにしました。

2ピッチ目の終了点から見上げたときは最後のハングのボルトが見えず、どうやって越えるんだろう?と不思議に思っていたのですが、ハングの下まで着いてみれば、四段目のハングにもハンガーボルトが見え、そのすぐ下には伸びきったリングボルトも見えていました。やはり、あのハングをダイレクトに越えるのが正しいようです。いやー、あれだけのせり出しを越えられるかな?と少々不安になりましたが、ここまで来たら覚悟を決めて行くしかありません。

ビレイ点からフェースを数メートル右上してから、ハング帯に突入。ボルトにアブミを掛け、乗り込み、背中を下にして次のボルトにアブミ(またはクイックドロー)を掛け、乗り移り、下のアブミを回収し……と一連の動作を言葉にすれば単調ですが、実際は一つ一つ頭を働かせながら安定した態勢を作らねばならず、ロープとアブミがこんがらがらないように気を使いながら一手ずつ上がってゆく内に腕力が吸い取られていってしまいました。だんだん身体の引き上げが難しくなり、フィフィでぶら下がっての大レストに加えチョンボ棒も投入して最後のハングの下まで辿り着いたのですが……。

ハング出口のボルトが遠い!頑張って身体を引き上げてクイックドローを掛け、そこにアブミを掛けることには成功したのですが、そちらに乗り移ってみると今度は手前のアブミの回収が難事となってしまい、あたふたしている間に腕力がなくなってとうとうギブアップ。そこからロワーダウンで2ピッチ目終了点まで降ろしてもらうことになりました。

ロワーダウンで下ったロープを使ってトップロープ状態になったセキネくんに残置したクイックドローたちを回収してもらい、最後にカラビナ2枚を残した状態でセキネくんもロワーダウン。ルートの途中にギアを残置する羽目になるなんて、ああ、情けない……。

意気消沈して取付まで下りましたが、収穫ゼロというわけでもありません。今回新たに投入したシャントが、懸垂下降時のバックアップとして極めて有効であることを確認できました。つまりこれは、日を改めてリベンジせよということだな。

今回、久しぶりにアブミを使ってみてはっきりと技量が落ちていることを痛感しましたが、同時にアジャスタブルデイジーを持参しなかったことを後悔もしました。最後のハングを前にしてクイックドローの残り本数に不安を抱いたことも退却の原因のひとつになりましたが、要するに心技体(調査・技術・体力)の全てにおいて準備が不足していたということです。ここは年を改めて必ず再登するつもり。セキネくん、そのときは同行よろしくお願いします。