古賀志山の岩場

山頂  
分類 関東周辺
日程 2009/11/07
同行 エフさん / きむっち / ケイ氏
概要 エフさんにご指導いただいて、古賀志山の不動滝左フェースで登る。OSは「クウ」(5.9)「沙羅ちゃん」(5.8)。ついでに不動滝正面フェースの三ツ星「羚羊ハング」(5.11a)にTRで触らせていただいた。
「クウ」(5.9)で必然性のないキョンをかます私。ガバホールドが続いて、気持ちよくMOS。(2009/11/07撮影)
「粉屋の娘」(5.9)をリードする私。残念ながらOSならず、とりあえずトップアウトしただけ。(2009/11/07撮影)
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同じく「粉屋の娘」で核心部に挑むケイ氏。奥の若者が跳んでいるのは「ドラゴン」(5.12a)。(2009/11/07撮影)

2009/11/07

■10:10-17:20 古賀志山不動滝左フェース

もともとこの週末は、ケイ氏・きむっちと大雲取谷へ焚き火をしに行く予定だったのですが、もろもろのアクシデントが重なって沢登りは中止。そのかわり、古賀志山へフリークライミングに行くことになりました。朝7時にケイ氏と西葛西で待ち合わせ、一路宇都宮方面へ。東北自動車道を降りて古賀志山近くのコンビニ駐車場で合流したのは、きむっちと、古賀志山の常連で常吉さんと同じ会社にお勤めというエフさん。初対面のエフさんはいかにもクライマー体型の紳士で、最初から打ち解けて我々を岩場へ導いて下さいました。

山の中腹まで車で入って、そこから徒歩数分で岩壁にぐるりと囲まれたきれいな広場。そこには祠があり、はるか頭上から不動の滝が水を落としています。この広場に面した岩壁にも見事なハングを擁するルートがいくつかありますが、今日のメインエリアは、その左に広がる不動滝左フェース。早速身支度をして出かけようか、というところへ「○○さん!」と私を呼ぶ声がかかり、見ればそれは北岳バットレス錫杖岳でご一緒したヤマダくんでした。あら、奇遇。

さて、まずはウォームアップ。今日は立冬だというのにぽかぽかと日が照って暑いくらいの陽気ではありますが、それとこれとは話が別で、まずは「水もれ甲介」(5.9)にエフさんがロープを張って下さり、残る3人が代わりばんこに登りました。その間にも岩場には常連さんたちが続々上がってくるのですが、その皆がほとんど例外なくエフさんに「あら、早いわね」「今日はどうしたの?」と声を掛けていました。

さて、全部TRというわけにはもちろんいかず、その左手の凹角が登り易そうなので、オンサイトに挑戦することにしました。ルートは「クウ」(5.9)。エフさんにビレイしていただいて取り付いてみれば、出だしから上までガバホールドが続いており、途中は右の壁を使ってドロップニーでレストも十分できる、ユーザーフレンドリーなルートでした。気持ちよくMOS!……といいたいところですが、先にTRで登るきむっちやケイ氏の姿をチラ見していたし、途中のキーホールド(というかホールド)の存在も耳に入っていたので、限りなくFLに近いかも。

続いてまたしてもエフさんがロープを張って下さった「シェリー」(5.10b)に取り付いたり(きむっちは根性のトップアウト、ケイ氏と私は核心部を越えられず)、「ハートブレイカー」(5.10c)を軽々と登るエフさんの姿に見惚れたりしてから、昼食休憩。

祠のあるエリアは、数十人規模の宴会もできそうなくらいの広場で、奥に水場もあり、絶好の休憩所。常連さん同士の会話も賑やかで、ケイ氏は「地域のコミュニティセンターみたいなものだなあ」と言い得て妙の感想を漏らしていました。

午後は、「粉屋の娘」(5.9)へのトライからスタート。このルート、『日本百岩場』では5.8と記されており、それを信じて取り付くと痛い目に遭うといういわくつきの代物です。核心部は1ピン目にクリップしてからの3mで、両手カチに耐えて足を上げていくとガバがとれ、あとは楽勝という一手ものなのですが、意外にこれにハマる人が多いのだとか。私もオンサイト狙いで取り付きましたが、案の定核心部で足を滑らせ、左手中指の爪をはがしかけて流血!それでも、ハングドックしての数トライ目に右手の持ち方を変えたところ安定して身体を引き上げ、左手を伸ばすことができてなんとかここを突破できました。上部でパンプしたためクイックドローをつかんだりしながらとにかくトップアウトしましたが、ここはぜひ次回はRPしたいものです。

「ウルトラマン・フェース」(5.9)もTRで遊ばせていただき、コーヒーブレイクの後、せっかくだからとエフさんがロープを張って下さったのが、この岩場を代表する不動滝正面岩フェース「羚羊ハング」(5.11a)。ケイ氏、きむっち、私の順番で取り付かせていただきました。ケイ氏はハング下で「登れる気がしない」とギブアップ、きむっちはハングの出だしまで。私は易しい下部を登ってハングの下について、右手アンダーでハングのホールドを左手でとり、両手を揃えて左手を中継を交えて高いところに飛ばすと、足を左に移して態勢を入れ替え、身体をねじって右手で大フレーク……というところまではエフさんのムーヴを頭に入れていたので何とかいけたのですが、記憶に残っているのはそこまで。「えっ、ここから先どうするんだっけ?」と大汗をかいているところへビレイをしているエフさんから「目の前をアンダー!」とアドバイスが飛びましたが、もうその時点で前腕がパンプしてしまっていました。

あえなくぶら下がりはしたものの、このルートは(少なくとも私が落ちた位置までは)クライミングジムもかくやと思われるガバホールドの連続なので、スピーディーにクリップしながら無駄のないムーヴを続けられれば楽しく登れるかもしれません。私には当分無理ですが、ヤマダくんはここも、その右隣の(たぶん)「シーマ」(5.11c)もあっさり登り切った模様です。

最後に易しいルートで気分よく終わりたいと「さらちゃん」(5.8)をリードしましたが、前腕の疲労が抜け切っておらず途中で岩に上体を覆いかぶせるようにして格好悪いレスト。なんとかMOSに成功しましたが、もう目一杯でした。ケイ氏もTRで取り付きましたが、秋の日はつるべ落とし、登っているうちにもどんどん暗くなっていき、ホールドがほとんど見えないような状態の中で、それでもなんとか完登。これを最後に急いで荷物をまとめ、一ノ倉沢衝立岩での時間切れ登高を想定したヘッドランプでの練習を続けるというアルパインの人たちを残して、そそくさと山を降りました。

この岩場、アプローチは短いし、日当りがよく明るいし、岩は堅くてホールドは明瞭だし、常連さんたちは明るくフレンドリーだし(年配のくせに高難度を登るし)、文句のつけようがありません。ぜひ近いうちに再訪したい岩場です。エフさん、そのときはまたよろしくお願いいたします。きむっちも、ケイさんも。

宇都宮といえば、餃子。締めくくりは東北自動車道宇都宮インター近くの「餃子館」で、きむっちとケイ氏は餃子セット、私は奮発して餃子づくし御膳。焼き・揚げ・蒸し・水の各種餃子をおいしくいただきました。これもまた、古賀志山でのクライミングの楽しみの一部かも。