OSJ ハコネ 50K〔敗退〕

山頂 明神ヶ岳1,169m / 金時山1,212m / 三国山1,101m
分類 関東周辺
日程 2007/05/27
同行  
概要 箱根の外輪山〜芦ノ湖畔〜中央火口丘を巡る55kmのコースを14時間以内に走破するOSJ ハコネ 50Kの第一回。残念ながら、第2関門(40km)でタイムアウト。

箱根の山々を巡る55kmのコースを14時間で駆け抜ける「THE NORTH FACE エンデュランス ラン OSJ ハコネ 50K」が開催されるという情報を得たのは、1月下旬のこと。懐かしい六甲全山縦走と距離が同程度で親しみやすそうだし、箱根の外輪山は眺めがよく気分よく歩けそう、ということで申し込んだのですが、実際はそれほど甘いレースではないということを、レース当日に思い知ることになりました。

レースは5月27日(日)開催ですが、スタートが午前6時と早いため、手続は前日のうちに彫刻の森美術館内の特設会場で済ませなければならないし、そのまま箱根湯本か小田原に宿を確保しなければなりません。宿代をできるだけ安くおさえたい私は、受付開始時刻13時にさっさと手続をすませると夜の競技説明会&パーティーをパスして小田原に戻り、「万葉の湯」にしけこみました。ちなみにこの「万葉の湯」、施設内で食事もできるしゆったりしたリラックスルームでTVを見ながら寛ぐこともできて、お勧めです。

2005/05/27

レース当日の朝、小田原駅西口から送迎バスで箱根湯本まで運んでもらって、余分な荷物を預けてからスタート地点へ移動。箱根町長さんのご挨拶があって、定刻の6時にいよいよ出発(BGMはなぜかAsiaの「Only Time Will Tell」)。

スタート地点では、前方の橋の上から町長さんがスタートの合図を送られました。しばらく舗装路を進んでから阿弥陀寺の参道に入りましたが、お寺の裏手の急斜面の道が狭く、いきなり大渋滞となってしまいました。行列はぴたりと止まり、15分ほどは二進も三進もいきません。ここでイラついているランナーたちの心を落ち着かせようとするのか、寺の中からびよ〜んと琵琶の音が響いてきました。ありがたや……。やがてなんとか列が進んで、約1時間で塔ノ峰。ここから、自衛隊の演習場から響く雷鳴のような音を聞きながらの外輪山の縦走が、延々と続くことになります。

明星ヶ岳〜明神ヶ岳間から見た金時山(とんがったピーク)。その左遠くにぼんやりと富士山も見えています。明星ヶ岳から明神ヶ岳を経て金時山にかけては以前歩いたことがあり、今回もとりわけ明神ヶ岳からの展望が素晴らしかったのですが、5月下旬の快晴の低山はおそろしく暑く、それに長丁場であることを意識してこの歩きやすい稜線での走りを控え目にしたのが失敗でした。ここでスピードを上げ、金時山を遅くとも10時くらいに通過しておかないと後の行程に支障を来すのですが、実際に金時山頂上に達したのは11時前。

あいにく霞がかかってぼんやりとしか見えない富士山にがっかりしてから地図を確認して、第1関門が意外に遠いことに気づき慌てて乙女峠への坂道を下りました。もちろん事前に各ポイントを何時に通過するか作戦を立てておかなければならないのですが、市販の地図に記載されたコースタイムがあまりにも長く、どこまで短縮できるか見当もつかなかったので作戦の立てようもなかったというのが実態。この金時山までで言うと、地図のコースタイムは6時間50分ですが、実働は渋滞の15分を除けば4時間40分。コースタイムの概ね7掛けですが、これでも参加ランナーの中では遅い方です。

幸い、金時山から先しばらくは樹木に日が遮られ、時折涼しい風も吹いてくれて歩きやすくなり、なんとか制限時間=13時ぎりぎりで第1関門の芦ノ湖展望公園に到達することができました(ちなみにトップ走者はその30分前に既に全行程を走り終えています)。第2関門の芦ノ湖キャンプ村には17時までに到達しなければならないのですが、はっきりいって私の脚力ではそれは無理。ここで諦めをつけてリタイアするランナーも少なくないようです。自分もよほどここでリタイアしようかと思いましたが、第2関門には間に合わなくても、せめて箱根外輪山は歩き通しておきたいと心を入れ替えて、再びコースに戻りました。

芦ノ湖と中央火口丘の優美な景観を眺めながら、緩やかなアップダウンを繰り返してやがて三国山、そしてさらに長く続く山道から道の駅を経て箱根旧街道の石畳を10分下り、芦ノ湖の湖岸に沿ってうねうねと続く遊歩道をひたすら歩きました。かなわぬまでも全速歩行で距離を稼ぎましたが、第2関門のかなり手前でタイムアップを迎えてしまい、結局第2関門に到着したのは17時50分でした。ここまで、距離にすると全行程の4/5弱(40km前後)でしょうか。

箱根外輪山に設定されたコースは、厳しくはあっても展望に恵まれ、よく整備された道を辿る楽しいもの(ランナーに快く道を譲って下さった一般ハイカーの皆さんにも感謝です)で、大会スタッフのホスピタリティも気持ちのよいものでした。宿泊代や交通費など追加費用がけっこうかかることを割り引いても、チャレンジに値するよい大会だったと思います。しかし、このコースの核心部は第2関門から神山までの標高差700mの怒濤の登りであり、これを登らなければ、このコースに挑んだことにはならないでしょう。そういう意味では、第2関門を前にして時間切れとなってしまった自分は、まだこの大会の本当の姿に接していないのかもしれません。

第2関門からバスでフィニッシュ地点の彫刻の森美術館へ運んでもらいました(預けた荷物はここへ回送されています)が、続々とゴールインするランナーたちを見ると、ふつふつと悔しさがこみ上げてきました。渋滞・暑さ・厳しいコース設定などの諸条件は、全てのランナーに平等に課されたものです。その中でゴールインできた者とリタイアした者の差は何かと言えば、それは日頃の努力と当日の頑張り以外にありません。あまりにもコースマネジメントをおろそかにしていたという反省もありますが、やはりハセツネにはない「スピード」の要素が完走の条件に加わっている点が、このレースを難しくも面白くもしています。ともあれ捲土重来を心に誓いながら、歓声と拍手がやまない彫刻の森美術館を後にしました。

主催者から後日発表されたレポートによれば、

当日の出走者数は1028名。第1チェックポイント通過者980名。第2チェックポイント通過者708名。最終フィニッシャーは699名で完走率は68%でした。

とのこと。これを見ると、ゴールできなかった者の大半が第1関門と第2関門の間でふるい落とされており、逆に第2関門をクリアできたほぼ全ての人がゴールインしていることになります。神山の登りが鬼門となるかと思っていましたが、これは意外。どうやら前半にスピードをあげて、余裕をもって第1関門を通過するのがレース運びのポイントとなるようです。