広沢寺弁天岩

山頂  
分類 ゲレンデ / 黒澤敏弘ガイド
日程 2002/07/13
同行  
概要 岩登りのゲレンデ・広沢寺弁天岩で人工登攀の練習。

今日登ったルート。まずクラックルート(IV+)と一般中央ルート(IV+)。続いて左の前傾ハング帯で人工登攀の練習。(2002/07/13撮影)

2002/07/13

■10:20-14:20 広沢寺弁天岩

『猫の森』の師匠と待ち合わせの本厚木に着いた午前9時頃には大雨でどうなることかと思いましたが、久しぶりの弁天岩に着いてみれば雨もあがって気温が上がってきました。岩は濡れていますが、今日は人工登攀の練習なのでそれほど困らないはず。雑草木が刈り払われて妙に見通しがよくなった弁天岩は他に誰もおらず、完全な貸し切り状態です。樹林帯で装備を身に着け、まずは小手調べにフリーのルートを2本登りました。ただし、1時間後には雷雲につかまりそうだという想定で、ダブルロープを取り回しながらいかにスピーディーに行動できるかに主眼を置いたタイムトライアルとしました。

1本目はクラックルート(IV+)。途中の外傾したテラスからの数歩が言ってみればここの核心部で、右足を台のような岩に乗せ、右手をクラックの中に差し入れて小さくジャミング。身体を伸ばし左手で上のホールドをとってから、緊張しつつ左足のスメアリングでぐっと身体を引き上げる……というのがこれまでのやり方だったのですが、右足で一段上がって左上のホールドを探ってみると、あら?両手とも届いて楽勝。ここはこんなに簡単だったかな?と訝りつつ、しかしやはりそこから先は濡れた岩にちょっとびびりながら上へ登りました。

ラペリングで下った時点でちょうど30分で、これは1時間で行けるかも、と思いながら直ちに2本目は一般中央ルート(IV+)。ここは何度かリードしたこともあるし岩もかなり乾いてきていたので、セカンドながらぐんぐん飛ばしました。だいたい小川山でスラブを登った経験があれば、弁天岩のこの壁はホールドも豊富でまるで階段のようです。懸垂下降終了後ロープを速攻で畳み、終わったところで時計を見ると、1時間をわずかに切ったところでまずは合格(それにしても特急で下った直後のエイト環の熱さは指が火傷しそうになるほど)。

休憩=ちょっと早い昼食タイムに黒澤ガイドが取り出したのは何とエスプレッソコーヒーのセット。黒澤ガイドは最近コーヒー作りに力を入れており、中でもエスプレッソにはうるさいそうです。いただいたエスプレッソは濃厚な苦味が刺激的で、汗だくになってぼーっとし始めた頭をすっきり覚まさせてくれる逸品。おまけに和三盆の干菓子が添えられていて、これがまたエスプレッソに見事にマッチしていました。

さて、休憩後はいよいよ人工登攀の練習。私の方は先日ICIで買ってきたばかりのおニュー(死語?)のアブミで、まずは黒澤ガイドに鑑定してもらって、リストループの位置や長さ、それにカラビナのサイズについての注意を受けました。やったことがある人は御存じの通り、アブミを使っていると本当にあと1cmで届くのに、ということがあるものです。私は本番でアブミを使った経験はまだありませんが、この広沢寺での練習ではいつもそれで泣かされています。

それはともかく、練習の場所は例によって左の前傾ハング帯、いわゆる「ナバロン」(5.11a)の左側の前傾壁です。最初にロープを張ってもらってからトライ。まず最初のリングボルトに掛けたアブミの二段目に乗れば次のリングボルトへはスムーズに手が届く……のですが、このリングは今にもちぎれそうなくらい伸びてしまっています。にもかかわらず、ここで大胆に身体を振りながら最上段を巻き込んでさらに真上のハンガーボルトにクリップし、そこから最後は右上のハンガーボルトに手を伸ばさなければならないのですが、この最後がシビア。ここまでは岩が十分にかぶっているので巻き込んでいない方の足が突っ張れて姿勢をまっすぐに保ちやすいのですが、3本目のボルトがあるあたりは垂壁になっていてうまい具合に足を巻き込むことができません。結局諦めてここは二段目に片足の微妙なバランスで立ち上がり、そろそろと右手を伸ばして最後のボルトにクリップしてしまいました。そこからは傾斜が緩くなり、岩壁に手を突きながらアブミの最上段に立ち上がると左手でガバがとれるので、その左手1本でぶら下がり両足を岩壁に乗り移らせてアブミを回収。簡単なフリーを数mで終了点に到着しました。

2本目。今度は核心部での最上段の巻き込みができました。二段目上でぐっと立ち上がるようにしてから最上段に足を差し入れ、足を真横へ開くようにして腰を落とすとうまく巻き込めました。しかし、途中の手順が悪く終了点まで約9分。

3本目。雨が強く降ってきたのでこれが最後です。時間を意識しながらアブミを掛けかえていきましたが、なぜか今度は核心部の最上段巻き込みが決まりません。数度のトライの後、仕方なく1本目と同様に二段目に立ち上がった状態で最後のアブミをクリップし、終了点に到着したところでタイムは5分45秒。

次回は5分を切るように頑張りましょう、とさらに高いハードルを設定されつつ、リストループとの摩擦で真っ赤になった手首をさすりながら弁天岩を後にしました。