塾長の山行記録

塾長の山行記録

私=juqchoの登山の記録集。基本は癒し系バリエーション、四季を通じて。

広沢寺弁天岩

日程:2003/06/14

概要:岩登りのゲレンデ・広沢寺弁天岩でクライミングの練習。

山頂:---

同行:Niizawa氏

山行寸描

▲広沢寺弁天岩全景。見慣れた眺めではあっても、何度でも通いたくなる奥の深さがある。(2003/06/14撮影)

2003/06/14

△10:00-14:30 広沢寺弁天岩

先週富士山でデビューした新しい登山靴ですが、アイゼンとの相性を確認することができなかったので、おなじみ広沢寺でアイゼントレーニングをすることにしました。これまたおなじみのNiizawa氏におつきあいいただいて、本厚木からバスに乗ること30分。さらに15分歩いて広沢寺弁天岩に到着。岩には既に2、3パーティーが取り付いていましたが、幸い大スラブのすぐ右の壁はあいていたので、植林の中でそそくさと支度をしてから、まず最初はクライミングシューズでロープを張りました。練習は、TRで登ってからそのままクライムダウンという手順を、最初はクライミングシューズ、次に登山靴のビブラムソール、そしてアイゼン装着の3パターン実施しました。III級程度のこの壁ではいずれも問題なくこなすことができましたが、やはりアイゼンでクライムダウンするときはついつい腕に力が入っていたようで、少々上腕が張りました。

昼食休憩の後、場所を大スラブの中央に移すことにして、まず中間レッジまでNiizawa氏に登っていただいてTRを張りアイゼンで登りました。途中で左右に行き来する無数の蟻の列を避けるために遠いホールドをとるところが核心部となったものの、さすがに中間レッジまでではアイゼンで登っても簡単過ぎて練習にならないので、さらに上のちょうど50mロープを折り返していっぱいになる位置にある支点までNiizawa氏にロープを伸ばしていただいて再びアイゼンで登りました。中間レッジまではガシャガシャとアイゼンを横置きにしても登れますが、その上からは前爪2本を大事に岩の凹凸に引っ掛けるデリケートな登りが多くなり、ビレイしていたNiizawa氏から後で「途中からアイゼンの音が変わりましたよ」と言われました。

天候が下りはじめていたのでアイゼントレーニングはここで終了。新しい靴はどうやらアイゼン登攀にも問題なく使えそうで、一応合格です。ただし、特に左足の親指の付け根あたりに当たる感覚があるので、これは靴を買った店へ持って行って相談するつもり。

ここまで私ばかり練習させていただいていたので、最後にNiizawa氏のために(?)人工登攀の練習。昨年さんざん登った、ナバロンの左のA1ルートです。最初に私がリードしてTRを張り、ついでに万一に備えてセルフレスキューの実演もしてからNiizawa氏にトライしていただきました。二つ目の伸びきったリングボルトからその上のRCCボルトへは安定して掛けに行こうと思えば最上段巻き込みとなるため、アブミ3回目(しかもこれまで2回は「ストーン・マジック」)のNiizawa氏にはちょっとハードかと思ったら、案の定「ハード」という言葉ではとても足りない大奮闘となりました。それでも悪戦苦闘、二度のフォールと数度のリトライの末にこの核心部を越えましたが、ここで完全に腕がパンプしてしまったためリタイア。最後は私がもう一度残置ギアの回収に登りましたが、核心部越えは2段目からよっこらしょと身体を伸ばしてさっくり解決できて我ながら会心。昨年の屏風岩チャレンジの頃の感覚が2度目で戻ってきた感じです。

この日はかなり蒸し暑く、それに人工登攀の練習で体力を使い果たしてしまったので、練習はここでおしまい。汗だくになった身体をさっぱりさせるために七沢荘まで足を伸ばしましたが、ここの露天風呂は広くて湯も爽やかで、宿の方の応接もフレンドリーです。今後、広沢寺で練習したら帰途はなるべくここに立ち寄るようにしようと思いました。その後、海老名駅で途中下車して、4月に潤平さんやえびさん夫妻、きむっちと一緒に入ったレトロな焼鳥屋に入って打ち上げました。

主目的たるアイゼントレーニングもその後のアブミ練習も成果があったし、七沢荘の露天風呂も見つけたし、海老名の焼鳥とホッピーもうまかったし、今日は実に充実した一日となりました。おつきあいいただいたNiizawaさん、本当にありがとうございました!