深川七福神巡り

2014/01/05

2014年の初詣は深川七福神へ。酒友Oさんが昨年12月に具合を悪くして入院したものの、年末にはどうにか退院してその予後が悪くなさそうとのことだったので、リハビリウォークのつもりで誘ってみたのでした。

都内の七福神巡りは谷中が最初で、他に隅田川、日本橋、浅草、亀戸……と30以上もの種類があるようですが、深川七福神はそれらの中でも人気の高いものの一つ。今回は、森下の深川神明宮からスタートして富岡八幡宮をゴールにする順番にしてみました。

深川神明宮(寿老神)

森下駅の改札口でOさんと待ち合わせ、外に出てみると年配の方々の団体がぞろぞろと歩いてくるのに出くわしたので、その元来た方角が深川神明宮に違いないと見当をつけて歩くこと5分。慶長元年(1596年)創建の深川神明宮は落ち着いた雰囲気の境内を持ち、その一角に寿老神を祀る寿老神社がありました。

色紙を買って御朱印を七つ揃えると何やらいいことがありそうなのですが、この御朱印を捺してもらうのに各100円が必要です。最初の深川神明宮で色紙を買い求めたときは有無を云わさず100円追加で御朱印があらかじめ捺された色紙をいただくことになったのですが、次の深川稲荷からは無料の簡易スタンプでお茶を濁すことにしました。

各社寺には地図ももちろん備え付けられていますが、それがなくてもこのオレンジの幟を追って行けば自然に七福神を辿れるようになっているので、安心です。

深川稲荷神社(布袋尊)

寛永7年(1630年)創立の深川稲荷神社は、角っこに建つ小振りな神社でした。そして右が無料スタンプです。100円が惜しいわけではないのですが、神様商売のお手伝いをさせられるのもなんだか……という微妙な感じ。

龍光院(毘沙門天)

こちらは浄土宗の塔頭なので、柏手を打ってはいけません。甲冑を着け右手に三叉戟、左手に宝塔を持つ毘沙門天は、四天王のうち多聞天のこと。

円珠院(大黒天)

ここも小さい。大黒天を大国主命とする流れは神社に、インド名マハカーラという仏神の大黒天は寺院に、それぞれ祀られているのだそう。ここ円珠院に祀られている大黒天は、もちろん後者です。

心行寺(福禄寿)

心行寺は元和2年(1616年)に創立された浄土宗のお寺。境内も広く、なかなか立派です。さっそく福禄寿にご対面、と思ったのですが……。

……はいはい。

ご本尊様へのお参りを済ませてから境内の片隅にある六角堂に安置された福禄寿に手を合わせました。幸福と財産と長命をかなえて下さいますように。でも、歳をとり過ぎて身体が動かなくなったりボケたりするのは嫌だな。

冬木弁天堂(弁財天)

弁財天は財宝を施す福の神として崇められていますが、インドにおいては音楽の神、芸術の神サラバスティだったそうです。ここは、木場の材木豪商冬木弥平次の邸内にあった弁天堂を昭和になって再建したもの。

富岡八幡宮(恵比須神)

さあ、いよいよゴールの富岡八幡宮です!と言っても、森下から歩き出してからまだ1時間半しかたっていません。そして境内では、八幡様の公式キャラクターみこっちが迎えてくれました。

寛永4年(1627年)に富岡八幡宮が置かれた当時のこの地は永代島と呼ばれる小島だったそうですが、その後周辺の砂州を埋め立てて今の富岡町・門前仲町ほかが作られたそう。肝心の恵比須様は、境内左奥にひっそりと小さな社を構えていました。

かくして七福神を回り終えたところで、まだ16時頃。少し早いですが、軽く一杯と行くことにしました。そして、あてもないままに周囲を歩いているうちに見つけたのが、こちらの「鶴来」です。

ご夫婦で切り盛りされている小料理屋で、奥様の出身地である加賀の魚介が売り物のようですが、おばんざい風にいろいろな肴も作り置かれていました。

さすがに病み上がりのOさんは熱燗と冷や酒をそれぞれお猪口一杯に控えていましたが、ここは折りをみてまた来たいと思わせるものがありました。Oさん、早々の全快を祈ります。