戸隠の社寺巡り〔奥社・九頭竜社〕

2012/06/24

モントレイル戸隠マウンテントレイルの翌日、真っすぐ帰京するのももったいないと奥社を訪ねてみることにしました。

大鳥居から奥社参道へ。ここを歩くのは、ミズナラ大王を見るためにスノーシューで歩き回った2007年の冬以来です。

威圧的な狛犬に迎えられて、随神門に到着しました。

ここが有名な、奥社参道の杉並木。ここはぜひ、あらゆる人に歩いてほしいところ。本当に立派です。ありがたげな木の洞もあり、雨宿りにもよさそう(?)。

徐々に傾斜が急になり、石仏なども出てきます。実は、左右の森の中にはかつての院坊跡が隠されているそう。明治になって神仏分離令が発せられるまで、ここは密教と神道が混淆した戸隠山勧修院顕光寺として「修験道場戸隠十三谷三千坊」と呼ばれるほどに賑わったそう。

やがて清水が姿を現し、その上には奥社の建物が見えていました。

左は九頭竜社、右は奥社。清浄で神聖な雰囲気の中、敬虔な気持になって神様に拝礼しました。縁起によれば、僧・学問が発見した奥社の地で最初に修験を始めたのが嘉祥2年(849年)と言いますから、平安前期です。奥社の祭神は天手力雄命で、背後の戸隠山は天手力雄命が投げ飛ばした天岩戸なのだそう。

さて、下界へ戻ることにしましょう。

その前に、森の中の遺祉を訪ねてみることにしました。左は、法燈国師母公祈願観音堂跡の宝篋印塔。霊木に守られてひっそりと佇んでいます。ここも、奥社を訪れたらついでにぜひ足を運んでおきたいところ。さらに奥に続く道を進むと、造りの新しい観音様と宝塔も。

人通りが多くなってきた参道を、のんびり下ります。大鳥居の近くには、穏やかに苔むす一龕龍王祠。一足早く歩き始めたことで、静かな参道と奥社を堪能できたのは幸運でした。

締めくくりはもちろん、戸隠蕎麦。すこぶる美味。こんな具合に大満足の戸隠ハイクを終えて、徐々に痛み始めた足の筋肉を引きずりながら、東京へ戻りました。