第4回日経日本画大賞展

2008/12/06

ニューオータニ美術館で「第4回日経日本画大賞展」を見ました。隔年で開催されているこの日本画展は毎回欠かさず観ていて、回を追うごとにアヴァンギャルドの度が強くなっているような気がしていましたが、今回はさらに一歩を踏み出した感じで、正直ここまで来ると私にはついていけなくなってきます。

大賞は、下のチラシに大きくとりあげられている岡村桂三郎《獅子08-1》。焼いた板の上に顔料を塗り、それを削り取ることで二頭の獅子を浮かび上がらせた巨大な作品です。その対象と格闘するような制作態度には敬意を覚えますが、会場で観た実物からはそうしたエネルギーがストレートには伝わってきませんでした。この作品と大賞を競ったという斉藤典彦《彼の丘》は朦朧とした模様がうねり、間島英徳《Kinesis No.316 hydrometeor》は六角形に配置されたパネルの黒い表面と青い裏面のそれぞれに白い泡立ちを踊らせていますが、いずれにもピンと来ませんでした。私が日本画に求めるものは、筆がつくる繊細で美しい描線、岩絵具と和紙が生み出す深みのある色彩とグラデーション、そして、表現はいかにあれ、描かれる対象の本質的なナチュラルさ、なのでしょう。そういう意味で、今回展示されていた入選作品の中では、地面に張った薄氷の下の植物をクローズアップして描いている及川聡子《》と、えも言われぬグラデーションの靄を通して砂丘(?)を透かし見せる園家誠二《うつろい-1》の二点(のみ)が好ましいと感じました。

「日経日本画大賞」が21世紀の美術界を担う気鋭の日本画家を表彰することを目的としているのだとすると、私のこうした見方は、保守的なのかな?