ロダンとカリエール

2006/04/02

この日は雨模様という予報でしたが、昼のうちは何とかもってくれました。そんな中、上野に出かけて美術館の梯子……の前に、豆菜料理「韻松亭」で昼食。お花見シーズンメニューということで若干お高めでしたが、相変わらず美しくておいしかったから、まぁいいことにしましょう。

まったりお弁当をいただいてから、まずは国立西洋美術館で「ロダンとカリエール」。近代彫刻の父と称されるオーギュスト・ロダンと、マティスやドランなどの師として知られる画家ウジェーヌ・カリエールは、表現の手段の違いを越えて交流を深め、フランス象徴主義美術の中心に位置する存在となっていったのだとか。展示の最初の方ではカリエールによるロダンの肖像画やロダンが制作したカリエールのデスマスクが置かれ、カリエールが描いたロダン彫刻展のポスターなども飾られ、中程では同一人物(アンリ・ロシュフォールやジョルジュ・クレマンソーや)をとりあげたそれぞれの作品が並べられ、そして象徴主義を代表する作品として神秘的なたたずまいを示すロダンの《最後の幻影》(下のチラシの大理石)や、輪郭線を曖昧にして褐色の明暗の中に対象を浮かび上がらせるカリエールの幻想的な作風が如実に表れる《母の接吻》(同右下の絵)などが鎮座するといった具合。彫刻家と画家のコラボレーション?という感じの意欲的な展示で、特にこの2作品を見ると、内面的な主題の設定と融けて流れるような形象とに共通項を見いだすことができます。

しかし、会場の中は異様に静かで淀みまどろむような空気が支配している上に、このところの仕事疲れに先程いただいたビールがきいてきて若干意識朦朧気味。しかも、ロダンの作品の多くは実はいまいち苦手なブロンズ像だし、最初はいいなと思ったカリエールの絵はどこまでいっても同じ色調だし、ということでだんだん集中力を失い、最後はなんとなく見て回っただけという企画側には申し訳ない仕儀になってしまいました。