第2回日経日本画大賞展

2004/11/03

「文化の日」企画第二弾、ニューオータニ美術館で「第2回日経日本画大賞展」を見ました。

第1回日経日本画大賞展」でアグレッシブな日本画の「今」を観て感嘆したのが2年前。第1回のときもそうでしたが、岩絵の具や墨を使っているという点が辛うじて日本画で、見た目はまったくの抽象絵画という作品が多く、立体を組み合わせたものすらありました。そうした中で強烈に写実的だったのは例によって千住博氏の《砂漠にて》でしたが、2年前の出品作とほとんど同じ作風だったのでこちらはがっかりしました。本人のせいというより、推薦者の嗜好によるらしいのですが。

大賞受賞作は菅原健彦氏の《雲水峡》で、これは屋久島の白谷雲水峡の密林を黒と白とで描いたもの。のたうちまわるような亜熱帯の樹木と濃密な水蒸気が横7mの巨大な画面にもの凄い力感で描写されており、一見これも抽象的ですが、屋久島に行ったことがある者の目にはとてもリアルに密林の様子を実感できるでしょう。

今回の入選作の中での私の好みは、下の3点。

新恵美佐子氏《花》。今回の出展作の中で一番のお気に入りで、ダークブルーのぼんやりした明暗の中に顕微鏡で覗いた花の内部構造がうごめいているようで不思議。

西野陽一氏《水の中の森》。アマゾンに取材したもので描かれた世界は非日本的ですが、水中に沈む倒木の影にいる巨魚の鱗の表現はまさしく日本画。

李準美氏の《IMAGE-雨の夜(1)》も、黒・赤・白のスクエアな配置が濡れた街路を美しく見せて魅力的でした。