川連法眼館

2004/07/11

7月の歌舞伎座は毎年猿之助一座の月ですが、今年は猿之助丈が体調不良で舞台に立てず、かわりに玉三郎丈による「桜姫東文章」という実に魅力的な演目がかかっています。しかし、この日は一日通して観る時間を作ることは難しく(マンションの管理組合の総会もあるし参院選投票日でもあるし)、かわりに猿之助歌舞伎の極め付けともいうべき「四の切」を幕見で観ることにしました。主演は、もちろん右近丈。

芝居の中身は、もう何度も観ている演目なのであまり書くことがありませんが、右近丈は猿之助丈の型をきっちりと再現していて、三段、早替り、欄干渡り、欄間抜け、それに宙乗りとケレンのオンパレードも見事でした。客席からも、「澤潟屋!」「右近!」、そして鼓を義経から与えられたときは「おめでとう!」のかけ声。

ただ、右近丈の熱演にもかかわらず(また冒頭の川連法眼と妻飛鳥のやりとりを大幅にはしょった演出にもかかわらず)、なんとなくテンポがよくありません。それに、猿之助丈の芝居では狐忠信が貰った初音の鼓をやれ嬉しやと右に左にごろごろ転がすところがすさまじいまでの嬉し泣きの表現で、観る方ももらい泣きするくらいだったと記憶しているのですが、右近丈の芝居ではここが思いのほかに淡白だったのが、ちょっと残念。

配役

佐藤忠信実は源九郎狐 市川右近
静御前 市川笑也
亀井六郎 市川猿弥
源義経 市川門之助

あらすじ

→ [こちら