リバーダンス

2003/11/09

3年振りに観た「リバーダンス」(@東京国際フォーラム)。初めて観たときはそのエネルギーにけっこう感動して好印象をもったのですが、今回はどういうわけか最初から最後まで燃えませんでした。

ストーリーも基本的な構成も前回とまったく同じ、ということを割り引くにしても、アイリッシュダンス(マス&ソロ)の間に様々な楽器や歌のソロパフォーマンス、さらにフラメンコやタップダンス、アクロバティックな踊りが組み合わされる作りが散漫な印象を与えるし、アメリカ向けに(?)ショーアップされた点も作り物っぽくなってかえってどうかなという感じ。ショービジネスとしてワールドワイドに人気を得ようと思えばどうしてもこういうスタイルになっていかざるを得ないのでしょうが、これだけ作り込まれたショーは、そう何度も見るものではないなというのが率直な感想です。

もちろん肝心のアイリッシュダンスの部分は、よく訓練された群舞にせよ、テクニックを誇示するソロにしろ、いずれも圧倒的なスピード感があって、特に群舞での一糸乱れぬマスゲームのような動きとマシンガンのような足技は「アイリッシュダンス」というフォーマットがもつ迫力を見せつけてはくれたのですが、それでも全体としては散漫な印象を受けたのは、ひとつにはソロパフォーマーのカリスマ性のなさに起因するのでしょう。バレエにしろフラメンコにしろ、そのパフォーマンスの善し悪しは生身の肉体をもったダンサー / バイラオールの天性と訓練がぎりぎりの線で花開く緊張感にかかっている(だからこそ目の前の素晴らしい舞台の背後に蓄積されたものを想像して感動する)のですが、このショーではそれが前面に出てこず、まるで舞台の上に定規で目盛りが引いてあるんじゃないか、と疑いたくなるくらい計算し尽くされたダンスでした。

打撃系舞踊はけっこう好きだから、たぶん、よりエスニックな(つまりアンプリファイされたリズムセクションを強調しない)音楽をバックに、もっと舞台と聴衆とが近いハコの中で濃密に踊ってもらえたら、きっと夢中になれたのに違いありません。